五郎丸のルーティンから「強迫性障害のこだわり」を読み解く




強迫性障害は、一般的な生活の延長線上にある病気。

戸締りが心配になって家に戻ったり、手の汚れが気になって丁寧に洗ったり。

こうした行為がエスカレートして強迫性障害と診断されるわけですが、

当事者自身では判断がつけにくいのも事実です。

「なくて七癖、あって四十八癖」ということわざがあるように、

人間は誰しも、その人ならではの「クセ」を持っているもの。

 

自分の行動が病気によるものか、個性やクセによるものかは、

その程度の違いによって区別するのがいいでしょう。

 

今回は、アスリートの「ルーティン」と比べてみましょう。

 

アスリートにもある「こだわり」

ラグビーの五郎丸選手を知ってますか?

そう、一度見たら忘れられない、キック前の「ルーティン」で一躍話題になったあの五郎丸です。

 

スポーツ選手だと割と思い浮かべやすいと思うのですが、

自分だけの「こだわり」「ポーズ」を持っている選手は多いですよね。

琴奨菊の「琴バウアー」しかり、イチローの打席に入る際のバット回ししかり。

 

この「ルーティン」は、強迫性障害の「儀式行為」に似ています。

 

アスリートのこうしたルーティンは、集中力を高めるために行われるもの。

ルーティンをしない場合は、パフォーマンスが落ちるでしょう。

上手くプレーできた時と同じ精神状態をいつでも作り出すために、一定の動作を行うわけです。

 

「決められた手順で〇〇をしないと、恐ろしいことが起こる」と考えて

儀式行為を繰り返し、その結果安心感を得る、強迫性障害の患者と同じです。

 

では、ルーティンと強迫性障害の儀式行為は何が違うのか?




 

周囲に悪影響を与えない範囲

五郎丸のルーティンはほんのわずかな時間で行われます。

もし、五郎丸がポーズをとったまま動かなかったらどうでしょう?

試合が進まないですよね(笑)

迷惑行為で注意されるでしょう。

強迫性障害の場合は、

  • 「汚れが怖くて、何時間もかけて手や体を洗う」
  • 「ドアノブを触るのが怖くて外出できないから、仕事に遅刻してしまう」

 

こんなことが珍しくありません。

五郎丸のポーズが本人のシンボルマークとなり、愛されたのは、適度な時間で切り上げたからですね。

 

根は一緒でも、日常生活に与える支障が大きすぎるから、強迫性障害は「個性」「クセ」ではなく、

「病気」とされるのです。

「苦痛」かそうでないか

加えて、強迫性障害と大きく違うのは、アスリートはルーティンを「前向きに」「気持ちよく」行っています。

強迫性障害の患者は、自分で「おかしなことをやっているな」とか、「本当はこんなことやりたくないのに」と分かっていながら

強迫観念の恐怖に突き動かされて儀式行為を行っています。

 

本人が苦痛に感じている場合は、強迫性障害の可能性が高いです。

早めに専門医を受診しましょう。

 

まとめ

「こだわり」は誰にでもあるもの。

一時的に気分が落ち込んでるだけでは「うつ病」ではないように、単なるこだわりは強迫性障害ではありません。

ただ、「ちょっと度を越してるかな?」「本当は苦痛なのに、ついついやっちゃう」という場合は、

こだわりの域を超えています。

自分の場合はどうか?日常生活に支障をきたしてないか、よく振り返ってみてくださいね。

 










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